J.S.K.S.増刊号
変化を偲ぶ(4年 伊藤文一)
投稿日時:2022/09/11(日) 23:48
こんにちは。4年PRの伊藤文一です。
うるさかった蝉の鳴き声が日々弱まっていくのと同時に、時の流れの凄まじい速さを感じます。自分にとってラグビーを始めて7年という途方もない時間が、まもなく一つの区切りを迎えようとしているのも然り。ただいま私は進学準備でたいへん忙しく、秋シーズンは今のところJSをお休みさせていただいています。これを書いている時点で入試の2日前なため、プルプル震える手で思ったことをつれづれと綴っている状態です。余裕がないのでお堅い話になるかもしれませんが、最後までお付き合いいただけると幸いです。
正直なところ高校入学当初はラグビーをやりたくて始めたわけではなく、大学で続ける気も全くなかったです。同期の多さと前キャプテンの勧誘(圧力??)によってJSKSへの入部を決めましたが、ここまでしっかりと続けられたことには自分でも驚いています。その理由としては、もちろんチームの心地よい雰囲気や勝利への邁進という面もあるのでしょうが、7年間自分と共にあったスクラムという存在が大きかったのかもしれません。
8人が渾然一体となるスクラムは駆け引きで成り立ちます。右プロップは肉体的に辛いところもありますが、チームメイトの力の機微や相手チームとの折衝を全身で感じられるという点では、これほど自分に適した居場所もないと言えるでしょう。高校時代は体格故に半強制的に就かされたポジションですが、いつのまにか自分が確かな実感をもってラグビーに参画できる最大の場所となっていました。
写真の一言はラグビー関係のものが浮かばなかったので、レイモンド・カーヴァーの短編から拝借しました。邦題は〈ささやかだけれど、役に立つこと〉。あんまりボールを持たないので結構レアな写真です。試合に勝つこと、負けること。練習後にご飯に行くこと。試合後に遠方の街をうろつくこと。ラグビーという新天地で得た知見とJSKSというコミュニティの中での生活が与えてくれた、「ささやかなこと」は数え切れません。JSKSから離れているいま、その一つひとつが活力の源になっていることを痛感しています。
一つのボールに30人の意志が作用するラグビーというスポーツは、ささやかな変化に富んでいます。だから見てもやっても面白いんじゃないでしょうか。最後となる今シーズンではJSKSへの恩返しも兼ねて、このチームとラグビーの魅力に再び向き合っていけたら良いなと思います。無常を味わいご飯を食べてしっかり寝て生きる毎日に、ラグビーを楽しみの一つとして加たことが幸運であったと思えるよう、最後まで最大限のプレーで勝利を掴みにいきます。
頑張りましょう!ではまた
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(ブログタイトル:JSKSラグビーフットボールクラブ)
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