J.S.K.S.増刊号
主将として
投稿日時:2023/09/16(土) 23:51
お疲れ様です。改めまして、主将の松本宗良です。普段練習では、チームの皆に前向きなことばかりを言って、弱みを見せないようにしているけれど、今回のブログでは本音を話していこうと思います。少し長いけどお付き合いください。
遡ること昨年の12月9日。前主将で現コーチの山本大貴さんに焼き肉を食べに連れて行ってもらったことがあります。なんとなく食事会開催の意味は想像できてはいたけれど、実際に次の主将を託したいと直接頼まれたときは、「あー、やっぱりな」と思ったと同時に、「なぜ自分が主将なのか」とも思いました。なぜなら、私は、私の知るJSKSの主将像からかけ離れていたからです。2つ上の主将であった鈴木翔太さん、そして前主将の山本大貴さんは普段からめちゃくちゃ明るくて、飲み会では自分から場を盛り上げるタイプでした。一方で私は、普段どちらかと言えば口数が少ないし、飲み会でも率先して場を盛り上げることはなく、特段話がうまいわけではない真逆のタイプだったからです。
そのため、ラグビーは好きだったし、JSKSは最古のラグビークラブという伝統あるチームだったので前向きな気持ちはありましたが、不安な気持ちと共に主将を拝命いたしました。
あれから約9ヶ月。主将らしくなれたかな。
シーズン当初はうまくいかないことばかりでした。「敵陣ファースト」というテーマに沿ってどのような練習を組み立てていけばいいかわからなかったし、今まで主将を務めたことがなかったので、練習の時にどういう気持ちで、どういう言葉を皆に投げかけるべきか悩んでいました。ずっと暗闇の中を模索し続けた感覚。自分なりに頑張っていたつもりだけど、結果はなかなか出ず、KCRFでは初めて公式戦においてライバルであるBYBに負け、悔しい思いをしました。
「全然うまくいかねーーーーー」
自分の部屋でそうつぶやいたこともありました。
しかし、白岩さんから練習メニューの考え方を教わったり、練習の度にその日の“チャレンジ”を話し、皆が聞いてくれたりすることで、部員が目的意識を持てるような練習を提供できるようになったり、以前よりも自信を持って話せるようにはなってきたと思っています。まだまだ足りない部分はあるけど。
JSKSの主将らしくはなかったけど、周りの人に主将らしくしてもらった、そんな実感が強いです。だから皆に伝えたい、「ありがとう」。
そんな私だから、正直、主将としての活動の中で楽しさよりもしんどいと思うことが多かったです。それでも、心の底から主将になれて良かったと思ったことが2つあります。
1つ目は、セブンスで優勝したことです。今までの取り組みが間違っていなかったと思えた瞬間であり、且つ仲間と喜びを分かち合えた最高の瞬間でした。
そしてラグマガに自分のコメントが載ったときは、心からJSKSの主将であることを誇らしく思えました。
秩父宮での記念試合。後半スクラムばっかで、ボールタッチできなかったことは内緒。
2つ目は、菅平合宿の最終日前夜に、サプライズでアイルランドTシャツをもらったことです。合宿で活躍した部員に対しての授賞式を終え、「一段落したなー」と思っていた次の瞬間のことだったので、本当にびっくり。マジで嬉しかったです。
こんなに嬉しかった理由は、合宿の1ヶ月以上前から試合相手を探す、しおり作成などの準備をしてきたことや、途中で体調不良者が出て、合宿を中断しなくてはいけない可能性があった中で最後までやりきることができたからです。
これらのこともあり、合宿を終えて自分の部屋に戻ると、少し涙が出てきました。ラグビー人生7年間の最後の菅平ということと、合宿をやりきったことに対して安堵した瞬間でした。
シーズン当初は幹部5人で始まった絆が
徐々に深まっていき
菅平合宿を通して本物のチームになりました
皆で創り上げた素晴らしい合宿だった。ありがとう。
あともう1つだけ。主将になったことで、私自身変わったことがあります。それはタックルする前のマインドの変化です。
ここで質問だけど、皆は私をどういう選手だって思っているでしょうか。どんなに大きい相手に対しても躊躇せずにタックルして、ジャッカルして、体を張り続ける選手、そんな具合でしょうか。もしこんな印象を持たれているとしたら、それも私が主将に選ばれた要因の1つかもしれませんね。
しかし、本心では、タックルすることがめちゃくちゃ怖いと思っているし、試合中に何度も逃げたいと思っています。本当はめっちゃ弱いです。これマジです。それでも、私は人からどう思われているかを人より気にするタイプだから、意地っ張りだから、根性なしと思われたくないから、多少痛い思いをしても弱いところを見せずに体を張り続けてきました。つまり自分の印象を壊さないように、自分のためにタックルしていました。普段はあまり口数が少なくて静かなのも、人からどう思われているか気にしているからかもしれないですね。
そんな私が主将になって、チームのためにタックルするようになりました。試合中厳しいときにキャプテンが敵から逃げていたら、チームの士気が下がってしまうと思っているからです。そしてそれ以上に、セブンス優勝の時のような喜びをもう一度仲間と味わいたいからです。そのために必要なタックルなら、いくらでもしてやると思えるようになりました。主将としての責任感が、皆と勝利を分かち合った経験が、私を変えました。
そして最後の公式戦、クラブ選手権が始まりますね。1人1人色んな感情を持っていると思います。さらに、怪我人が出ていて不安になっている人もいることでしょう。試合中、厳しい展開になることも絶対にあるでしょう。「本当に勝てるかな」と言葉にせずとも思うときがあるかもしれない。
そんなときは俺を見てください。何点差に離れても最後まで諦めないでタックルします。最後までみんなの主将でいようと思います。キツいと思うこと、あるかもしれない。でも最後までやりきります。
JSKSからもらったものが多いから、その分勝ちたくて厳しいことを言う機会が多かったと思うけど、それでもここまでついてきてくれてありがとう。あと、もう2ヶ月ちょっと。力を貸してください。皆とやりきった先にある景色を見たいです。絶対勝とう!やりきるぞ!
『責任』 4年 松本宗良
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記事タイトル:主将として
(ブログタイトル:JSKSラグビーフットボールクラブ)
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